連載コラム

第3回:「西へ東へ大移動」 その3

2007-10-19

フロンティア精神で土地を切り拓く

これまでも何度か、私は中国の大連という都市について取り上げてきました。大連は、遼東半島先端部に位置し、日本とも縁の深い土地です。このブログでは歴史問題には触れませんが、とても活気のある都市です。
1984年に経済技術開発特区に指定されてから経済的な発展がはじまり、周囲の農村も比較的豊かであったため、「万元戸」が最初に現れたのもこの辺りです。とにかく、市場の無い所に市場を創るという逞しさと、今後の可能性という点では素晴らしい都市です。

そして皆さんもご存知の通り、中国は世界一の人口を誇る国。そのまま人の数がエネルギーとなっているかのように、さまざまな欲望が渦巻いています。「旨いもの食べよう」とか、「せっかくだから商売をしよう」とか、人と人のつながりも交流も驚異的な力強さをもっています。
希望と欲望に満ち溢れた彼らと、最終的な居場所があることに安堵している日本の若者の状況を比べると、十年後に日本が太刀打ちできる気がしません。確かに衛生面や個々のモラルの向上という点では改善していくべきところもありますが、ロンティア精神が息づいているのです。

ところで、「二十一世紀はアジアの時代」という言葉を聞いたことはありますか?アジアを知るための言語として中国語が広く学ばれていることや、台湾や東南アジア全域に広がる華人社会の役割を考えるとイメージしやすいかもしれません。彼らは現在までに蓄積されたネットワークを使い、国の経済に市場参入して大きな影響を与えていますが、元を辿れば中国本国から広がっていったマンパワーの結晶です。

私たちも彼らのように、西へ東へ散ってみる価値はあると思うのです。まずは国内からですが、今はどこにいてもできるSOHOという働き方も存在します。彼らが均等に都市を出て行けば土地の発展に結びつきます。北海道の夕張市以外にも、過疎化が進んで土地の余った地域は全国にあります。東京を中心に文化を展開していくと、西と東にも同じような都市が出現して平均化するでしょう。
やがて、各地に移り住んだ人々が日本の経済を押し上げる姿を想像するのは楽しいものですよ。
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第3回:「西へ東へ大移動」 その2

2007-10-16

夕張支援にもなるんじゃないか

人手を確保できない家の田んぼを宅地にしてはどうだろう?私がそう思うのは、田舎では500万円の資金があれば立派な家が建つからです。たとえば北海道の夕張市は財政が破綻して厳しい状況にあります。しかし、「土地をただであげますよ、移住してきませんか?」などという旨い話があれば、仕事をリタイアしてセカンドライフをどこで送ろうか迷っている人などは、本気で引越しを検討するのではないでしょうか。

退職金を手にし、まだまだ体力もあって元気な人たちが、空き地になったままの土地や耕作する人間のいない田畑をもらい、そこに新しい家を建て定住する・・・。すごいプロジェクトですよね。それでも万が一実現したら、夕張市にはどんどん人口が増えて地域は活性化していくはずです。移住して来た人たちは、リタイアしたと言っても元気ハツラツな六十代。日本人の平均寿命を考えると、あと二、三十年は長生きできます。三十年間も同じように人が流れてくれば、国土の使い方も見直されて都市部と地方の差が縮まると思いますよ。

また、若いときに東京へ出た人やこれから故郷を出ようとしている人は、歳を取って地元へ戻ることを必ず一度は考えます。でも私は、自身の田舎一ヶ所だけを「終の棲家」にしなくても良いと思うのです。あなたが二千万円の退職金を手にしたら、思い切ってそれを四分割する作戦をお勧めします。十年ごとに一回、積極的に家を住み替えていくという人生も「あり」でしょう。たとえば、四十歳から十年ごとに土地を移動して行っても、あなたはまだ八十歳です。相続や郷愁から地元に定住してしまうより、西へ東へ移りながら新しい生活を送る老後も、これからの時代には相応しいと感じています。

このアイディアには、さらにメリットもあるのです。親が家をころころと変えるので、子供は親の遺産をあてにできなくなってキリキリと働くでしょう。近年はフリーターの増加が社会問題となり、頻繁にテレビや新聞で取り上げられています。さまざまな原因が存在することはもちろん、私はやはり、「帰る家や親の土地」があるから甘えていられるのだと思います。逃げ込める家がなくなれば、路頭に迷う前にフリーターもニートも生きる糧を得ようとして働くしかありません。

ちなみに、私は小学生の子供に「お父さんは、お前に家を残さないよ」と言い聞かせています。そのお陰か、せっせとお手伝いをするなど、自分のことは自分でなんとかしようという気持ちが芽生えてきたようです。今後の二、三十年間で、フリーター文化の悪い部分が出てくれば日本はどんどん世界に取り残されてしまうでしょうから、自立する意識が高まることは良いことです。たとえばすぐ近くの中国など、フロンティア精神が旺盛な若者も大勢いるため、私は仕事で大連へ出かけるたびに、中国は「次の時代の国だ」と実感する機会がよくあります。
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第3回:「西へ東へ大移動」 その1

2007-10-15

ノスタルジックな光景を求めて

日本人は農耕民族です。ライフスタイルが変化しても米との縁は切っても切れない関係です。実際に田んぼを耕して、収穫の喜びを知る・・・という生活はなかなかできるものではありませんが、年を取ったら田舎に帰って晴耕雨読の老後を送りたくなるのも、腹の奥底に眠っていた血が騒ぐからでしょう

さて、前回は相続による家の住み替えについてお話したと思います。今回は、一歩進んで、私の考える「日本全国移住計画案」への期待についてです。変なことを言うなぁ、と思われた方もいるでしょうが、日本の相続は土地と住宅がメインであることを考えると笑い事ではありません。私は大真面目に、この発想が実現したら面白いのにと考えているのです。

そもそも一昔前には、地方へ行けば行くほど「ご先祖様から代々受け継いできた土地を減らせない」という並々ならぬ決意や、地元で米を作ることへの誇りが感じられました。政府は国として農業を守るべきであって、宅地で利用する際には許可が必要だと言っていたのも無理はない話です。
しかし、徐々に時代は移り変わり、都心の文化に憧れる人も多くなってくると、日本全国どこの町からも若者たちは首都近辺へ進出。そして、彼らのように田舎に土地を持っている人たちも、「故郷に錦を飾るより、都会で生きて死ぬ!」と考えるようになってきました。もちろん全員共通の考えではありません。若いときに都会に出てきた人たちは、今まさに二極化していると思います。また、こうした環境の変化と心境の変化によるライフスタイルの変遷が大きく影響して、農業の継承者不足という問題にもなってくるのでしょう。

たとえば私の知人の家では、田植えや稲刈りの時期になると家の者だけでは人手が足りず、他県で働く子供や親戚を呼び戻しています。それでも人が集まらないときには、ご近所コミュニティを通して体力がありそうな男性を募集し、謝礼を払う代わりに仕事を休んでもらって農作業をこなし、夜は座敷で大宴会を開くと聞きました。まるで映画やドラマの世界のようですが、昔のように家族全員で仕事をこなすことが難しいため、どこにでもある苦労話なのだそうです。

現在は、都市部のみならず地方でも核家族化が進んで田んぼや畑は少なくなってきています。少なくなるといっても、数だけならばまだたくさんあるのですが、私の知人のように、毎年綱渡りで農作業をクリアしていく家はまだしも、放置されたままボウボウになった土地が多いのです。ただし、そうした荒地を見て、「再生させよう、駐車場なんかにさせないぞ!」と立ち上がる人も存在しています。農耕民族の一員として、田んぼを見捨てられない気持ちは分かります。しかし、人口不足だけはどうやってもなかなか解消しない問題ゆえに、熱い思いも先へ進まないのが現状ではないでしょうか。

田んぼ、稲刈り、米、自然を残したい人たち・・・。何となくノスタルジックな話でしんみりとしていまいました。さて、それでは一息ついたところで、いつもの私に戻り、「本当に宅地にしなくていいの?」という、逆の提案をしてみましょう。皆さんは田んぼ派ですか?宅地派ですか?
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第2回:家の「住み替え」を軸に将来を考える その3

2007-10-01

理想の男は“アッコちゃんのパパ”

ややマイノリティに属する価値観を抱きつつ、私は「リタイアしたらいろんな国に行って、様々な文化を見てみたい」という希望を持っています。順番に説明しますが、それは遺産相続云々のことからも、家は「残す」のではなく「そのうち売り払う」というスタンスでいるからかもしれません。

とは言っても、観光やバカンスを楽しむために世界を旅したい訳ではありません。実は見るもの全てを「これは何か商売にできないか」という目線で見てしまうので、観光ではなく、元気なうちにアクティブに世界を回ってみたいのです。当社では、住宅に関するコンサルティング業務以外にも、輸入インテリアや雑貨のご提案などを行っているため、私は月の半分を中国やドバイで過ごします。特に中東一の繁栄を誇るドバイは経済発展が著しく、その影響で他にもまだ見ぬ土地や人、物がたくさんあることを思うと一ヶ所に定住する人生は想像できないのです。もちろんこの夢を実現するには家族の了解は必要ですが、自分ひとりならキャンピングカーでの生活でも十分だと思っています。

家は「買うこと」だけを条件にすると、そこに「住み続けること」を基準にして物事を考えてしまいますが、このように思い切った未来予想図を立てることもできます。家をアクティブに使う人間がいても、それはそれで面白いのではないでしょうか。

また、唐突ですが、私の理想はアッコちゃんのパパです。「彼の職業は何?」と聞かれてパッと思い浮かぶ人は、余りいないのではないでしょうか。そのくらい影が薄いパパは、船長をしていてでほとんど家へは帰って来ません。しかしそこには愛情があって、家へ帰るとアッコはいつも暖かく迎えてくれます。
私自身も「働き蜂」なので、あちこちを飛びまわって仕事をしています。家が二つあるわけですが、それは今も家をアクティブなものとして捉えているからできるものです。第1回でお話したように、ライフスタイルは年々変化します。「残す」のではなく、「売却」もできるんだな、という選択肢があることをぜひ思い出してみて下さい。
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第2回:家の「住み替え」を軸に将来を考える その2

2007-10-01

「遺産相続」に対して身構えておく

ジュニア世代に甘いと評されそうな団塊世代ですが、彼らには「子供世帯と同居するのは嫌だが、近くに住んで欲しい」という思いが広くあるようです。一方の子供たちもなかなかに逞しく、「赤ちゃんが生まれたら、そっちの面倒もみてもらえないかな」と考え、金と口を出す両親の姿を見ています。

では、その恵まれた環境の中で何が問題かと言うと…両親が亡くなってしまった後のこと。子供は親の遺産を1/4ずつ相続できますが、全ての相続がすんなりいく可能性は低く、騒動に巻き込まれる人は多いのです。「事実は小説より奇なり」と言うように、遺産相続に関するいざこざはその辺で普通に起きていることなんですよ。特に、土地と家を所有する団塊世代の資産は魅力的です。彼らのジュニア世代が働き盛りを迎えつつある今、もう少し経った頃から、不幸にも故人となった親の資産を引き継ぐ権利を持つ人間がゆるやかに増加していきます。ただし、一家族につき土地は一ヶ所、家は一軒。バラで売って分けることができなければ揉めるのです。

我が家なども、祖母が亡くなった際に、残った遺産をめぐって骨肉の遺産争いが始まりました。何だか昼のドラマに出てきそうな展開でしたが、実際には非常によくあるケースです。家族で憎しみ、そして争い合うほど不幸な出来事はありません。それに、兄弟の嫁が介入する場合などには、どんどん泥沼化していくことが予想されます。本当は、あらかじめ「遺言書」を作って、きちんと遺産の分配法を決めておければいいのですが、いずれにせよ難しい問題です。

そのため、私は「自分も同じように子供たちへ家を残すべきか?」を考えたとき、売ってしまおうと思いました。土地や家を持つことは、自分の人生の中心に置くべきなのかどうか、皆さんも今後の将来をよくシュミレーションしてみて下さい。

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第2回:家の「住み替え」を軸に将来を考える その1

2007-10-01

団塊世代とジュニア世代

生活様式に合わせた住まいを、適切な価格で実現したいとうお客さまが増えています。品質やセンスはもちろん、そこに暮らす人々が長寿を全うすることを前提に、「資産価値が下がらない家」を構想しているからでしょう。そこで今回は、私の考えるライフスタイルの一例として、両親世代から「受け継いだ土地を整理する」ことについてお話します。

まずはその背景に、少し触れてみましょう。少子化とともに初婚年齢が遅くなっている現在、住宅を購入するお客さまを見てみると、夫側にあった金銭及びプラン面での決定権が夫婦で分担されるようになりました。彼らの多くは1971~1974年生まれの「団塊ジュニア世代」です。そして、1947~1949年生まれの両親たち「団塊世代」と合わせて大きな波が来ているのです。しかし、この2つの世代が他と比べて特異なのは、セカンドライフを送る親と新しく家庭を持った働き盛りの子が、同時に住み替えの時期に入っているからというだけではありません。

いずれ、子供は親の持っている資産を継ぐ日が訪れます。遺産相続自体はどこにでも転がっている話ですが、団塊ジュニアの両親は、既にマイホームを手にしている割合が高いのです。昔は、地方から東京に出てきて、土地や家を持って一人前と言われていました。そのため、彼らの子供になると実家は借家ではなく持ち家だったりします。

ある調査では、団塊世代の持ち家確率は、4人に3人以上と言われ、その中でも、一戸建住宅に住んでいる人は半数を超えました。こうした環境で育った団塊ジュニア世代だからこそ、当然ながら「持ち家派」が8割近く存在するそうです。また、家を建てるにあたり、親からの資金援助が500万円~1,000万円あるという事実も、団塊世代とジュニア世代の親子関係に顕著な繋がりです。

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第1回:生活のリズムを確認する

2007-09-01

“理想”を全部あげてみよう

家を建てるという夢を実現するためには、条件やコストの比較・検討と業者選び、そして自分がしたいと思っている暮らし方に対する価値観の把握が欠かせません。しかし、個人のライフスタイルが住まいにどう影響してくるのかをきちんと把握している人は少ないようです。

たとえば、「キッチンが広ければ大きな冷蔵庫が置ける」「二十年後には○○歳になっているから、バリアフリーにしておこう」など、信頼できる業者に希望を話していくうちに欲しいものは増えていきますが、家族の中にある価値観だって、決してひとつきりではありません。うっかり誰かのニーズを見落としてしまうと、新しい生活に十分な満足感が得られなくなってしまいます。

また、一見矛盾しているようですが、人のライフスタイルは次第に変わっていくものです。厳密に言えば、家は高価な買い物ですが、将来的にずっと同じ住居に住み続けるのか、何らかの事情で売却するのかはまだ不確定な未来です。だから、「これから」のために細部のスペックにまでこだわるよりも、今の自分が大切にしたいことを優先させて建てるという考え方もできるのです。

「究極を追い求める」姿勢を貫く

私たち適値.comは、「住まう人のスタイル」を尊重したサポートを行っていますが、「ライフスタイル」という言葉について考えるとき、日頃から「自分の美意識」と「品質や価格」に対して厳しい目を持つことを心がけています。それはお客さまと接して「究極を追い求める」中で得た最大のノウハウです。たとえば当社では、日本では普及していないM社製の電話機を使用していますが、接続が不可能と言われていたものを試行錯誤して自力で使えるようにしました。仕事環境という生活の一部に、こだわりを持ち込んだのです。これは「“最良”を選ぶクセ」をつけることにも繋がります。

「ライフスタイルから家づくりが始まる」と言われています。家を建てようと思っている人は、様々な事柄の比較・検証作業に入る前に、ぜひご自分の生活を振り返ってみて下さい。あなたの興味・関心がどこに向いているのか、そしてどれくらい探れるかが、今後のライフスタイルを考える指標になります。 家という夢の空間で、何より優先されるべきものは家族が愛着を持って快適に過ごせる環境です。お客さまの理想を丸ごと形にするために、常に「最善を尽くす」感覚を鍛えている私たちだからできることがあります。潤いのある生活を送るためにも、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

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